施工事例・コラム

【決定版2023年】解体工事の流れや手順のプロセスを解説

そもそも解体工事とは?

そもそも解体工事とは、既存の建物を安全に分解し、撤去する作業のことです。

これは新しい建物を建設するために土地を確保するまたは古くなった建物を取り除くために行われます。

解体工事には専門の技術と知識が必要で、法律や規制に則って行われます。

解体工事は、依頼主から見積もり依頼があったら、まず初めに現地調査をして、解体工事の計画を立てて依頼主に見積もりを発行します。

現地調査では、建物の構造や材料、周囲の環境などが詳細に調査され、この情報を基に、安全かつ効率的に解体工事を進めるための計画が作成されます。

次に、お客様が見積もりに納得されて、解体を依頼されたら、まず最初に解体の許可やライフラインの停止等をします。

実際の解体工事では、専門の機械や器具が使用され、建物の解体に伴う廃材の処理もします。

廃材は産業廃棄物として適切に処分され、リサイクル可能な材料は再利用されます。

解体工事は近隣住民への安全を確保するために、適切な安全対策が取られます。

解体工事は、新しい建物を建てるのを開始する前の重要なステップであり、専門家によって計画的かつ安全に実施されます。

解体工事の流れを4つに分類して解説

解体工事は、計画的かつ安全に施行するために以下の4つの流れに大まかに分類されます。

  • 流れ・手順①解体工事を依頼する際の流れや手順
  • 流れ・手順②解体工事を開始する前の流れや手順
  • 流れ・手順③解体工事中の流れや手順
  • 流れ・手順④流れ・手順④解体工事後の流れや手順
*流れ・手順①解体工事を依頼する際の流れや手順*
解体工事の依頼は、まず適切な業者の選定から始まります。
業者選定の際には、見積もりの取得、前例の確認、そして許可や資格の確認が含まれます。
選定された業者との契約締結後、より詳細な解体工事の日程や費用、安全対策などについて打ち合わせが行われます。

*流れ・手順②解体工事を開始する前の流れや手順*
解体工事開始前には、関連する許可の取得や近隣住民への挨拶が必要となります。
さらに、現地の状況を確認し、解体の方法や安全対策の最終確認をします。
これには、関係当局や近隣住民との調整も含まれる場合がありますので、注意しましょう。

*流れ・手順③解体工事中の流れや手順*
解体工事中は、解体の進行状況のモニタリングと安全管理が重要となります。
業者は定期的に解体の進行状況を報告し、必要に応じて安全対策を更新します。
また、廃材の適切な処理やリサイクルも適切に行われます。

*流れ・手順④解体工事後の流れや手順*
解体工事の完了後には、撤去作業の確認と清掃が行われます。
また、必要な書類の提出や最終的な費用の精算、そして関係当局への報告などが含まれます。

以上の4つの流れと手順を理解することで、解体工事を安全かつ安心に依頼できるでしょう。

流れ・手順①解体工事を依頼する際の流れや手順

流れ・手順①解体工事を依頼する際の流れや手順の詳細は以下です。

  • 解体業者を探し、連絡をする
  • 見積もりを依頼し、現地調査後してもらい、見積もりを出してもらう
  • 見積もり内容に納得した場合は業者を決定し、契約をする

解体業者を探し、連絡をする

解体工事を進めるための初めのステップは、信頼できる解体業者を探し出すことです。

編集部でおすすめしている探し方は「〇〇解体(例:家+解体)+住んでいる地域や件名」で検索することがおすすめです。

そこで出てくる解体業者公式のホームページから業者を選定することをおすすめします。

そうすることで中間マージンをとる仲介会社を経由して依頼してしまうことを避けられます。

良さそな解体業者が出てきたら、連絡してみましょう。

見積もりを依頼し、現地調査後してもらい、見積もりを出してもらう

先ほど説明したように解体業者に連絡をしたら、見積もりをとりましょう。

見積もり依頼時には、建物の場所、構造、大きさ、建物付近の道路の広さ、隣接する建物との距離、そして解体や処分を依頼する対象を正確に把握するために現地調査が必要になってきます。

この現地調査は必ず依頼主も立ち会いのもと行われますので、注意しましょう。

現地調査をもとにした見積もりでは、具体的な工程、解体工事にかかる費用の内訳、追加費用の発生条件、解体費用を安くするための相談点などを確認できます。

現地調査をもとにした見積もり内容を確認し、信頼できそうな業者や費用感が合う業者に解体工事を依頼することがおすすめです。

見積もり内容に納得した場合は業者を決定し、契約をする

現地調査によって出てきた見積もりに納得できたら、依頼したい旨を解体業者に伝え、契約をしましょう。

契約は、解体工事の内容、費用、工期などを法的に確定する重要なことです。

契約時には、解体業者と共に契約書を確認し、記載内容に間違いがないかを再確認することも重要です。

契約書の内容に納得がいったら、契約を締結します。

これで、解体工事を依頼するまでの主要な手順は完了となります。

業者選びの段階から実際の契約締結まで、各段階で慎重に進めていくことで、解体工事がスムーズに進行し、予期せぬトラブルを避けることができます。

そして、解体業者との契約を通じて、解体工事の正式なスタートを切ることになります。

さらに、契約後の流れや手続きについても解体業者と確認し、安心して工事を進めることができるようにしましょう。

流れ・手順②解体工事を開始する前の流れや手順

流れ・手順②解体工事を開始する前の流れや手順の詳細は以下です。

  • インフラの停止や解約や各種申請をする
  • トラブル防止のために近隣住民への挨拶をする
  • 不用品や残置物の撤去や処分をする
  • 防音の養生や足場を設置する

インフラの停止や解約や各種申請をする

解体工事を始める前には、まず最初にインフラの停止や様々な申請や手続きが必要です。

具体的には、インフラ設備の停止や解約、そして必要な法律に基づく申請が含まれます。

インフラ設備の停止や解約は、建物に供給されている電気、ガス、水道、電話、インターネットなどのことです。

これらの手続きは解体業者との協議の上、適切なタイミングで行うことが重要であり、特に電気やガスは安全上の観点からも事前に適切に停止や解約をすることが求められます。

法律に基づく各種申請は特に以下のものが必要になってきます。

  • 建設リサイクル法の申請
  • 道路使用許可の申請
*建設リサイクル法の申請*
建設リサイクル法に基づき、特定建設資材を使用する建築物の解体に際しては、都道府県に解体計画の届出が必要となります。
この届出は、分別解体と再資源化の義務を満たすことを確認する目的で求められます。

*道路使用許可の申請*
解体工事で道路を使用する場合は、道路使用許可の申請も必要となります。
これらの申請は通常、解体業者が行いますが、施主としても申請の進行状況を確認し、必要に応じて協力することが求められます。

これらの手続きは解体工事の安全かつ安心な進行に直結する重要なことです。

適切に準備と申請を行うことで、予期せぬトラブルや遅延を避けることができます。

解体工事を依頼する際は、これらの手続きについて解体業者と十分にコミュニケーションを取り、正確に進めることが重要となります。

トラブル防止のために近隣住民への挨拶をする

トラブルを防止するために近隣住民への挨拶をすることがすごく大切になってきます。

解体工事は、近隣住民に騒音や振動、粉じんの飛散の影響を及ぼし日常生活に支障を出す可能性があります。

そのため、解体工事を行う前には、近隣住民への挨拶と工事の予告が重要となります。

挨拶は、解体工事の内容や予定を事前に共有し、理解を得ることで、将来的なトラブルや不満を減らす効果があります。

また、挨拶を通じて、近隣住民からのフィードバックや要望を受け取り、可能な範囲でそれに応えることも可能です。

通常は解体業者が主導して近隣住民への挨拶を行いますが、施主自身も同伴することで、よりトラブルを回避することができると思います。

施主と解体業者が一緒になって挨拶を行うことで、近隣住民に対する誠意を示すことができ、工事に対する理解や協力を得やすくなります。

*具体的には*
工期や工事の方法、そして近隣住民にとって知っておくべき重要な点について説明します。
これには、騒音や振動、粉じんの飛散の対策、そして緊急時の連絡先などが含まれます。
専門的な内容については、解体業者の担当者が詳しく説明し、施主は全体的なスケジュールや目的、そして近隣住民への配慮を伝えることが重要です。

このように、近隣住民への挨拶は解体工事のスムーズな進行と良好な関係を築くために重要なことです。

不用品や残置物の撤去や処分をする

解体工事を始める前には、建物内の不用品や残置物の撤去や処分が必要となります。

これにより、工事の進行がスムーズになり、解体費用の節約にもつながります。

以下が不用品や残置物の撤去や処分に関する主なステップです。

  1. 事前整理
    • まず、不用品や残置物を確認し、何を保持し、何を処分するのかをわけます。
      貴重品や必要な書類などは安全な場所に移動させましょう。
  2. 自分で処分できるアイテムの撤去
    • 軽量で運搬が容易なアイテムは自分で処分しましょう。
      地域のリサイクル施設や廃棄物処理センターを利用することができます。
      解体業者に処分を依頼すると高額になってしまうため、なるべく自分で処分できるものは処分しましょう。
  3. 買取サービスの利用
    • 良い状態の家具や家電製品は、買取業者に買い取ってもらうこともできます。
      これにより、処分費用を抑えることが可能です。
  4. 解体業者との連携
    • 自分で処分が困難な大型のアイテムや重量物については、解体業者に依頼し、撤去・処分してもらいましょう。
      解体業者によっては、別途費用を請求する場合もあるため、事前に料金や手順を確認しておきます。
  5. 撤去作業のスケジュール作成
    • 撤去作業のスケジュールを作成し、解体業者とも調整します。適切なタイミングで不用品や残置物の撤去を行うことで、解体工事の開始をスムーズに進めることができます。

これらの流れを通じて、解体工事前に不用品や残置物の撤去や処分を効率よく行うことで、工事の遅延を防ぎ、解体費用を安く抑えこともできます。

防音の養生や足場を設置する

解体工事を安全かつ効率的に進めるには、防音の養生と足場の適切な設置が不可欠です。

これらの設備は、解体作業を行う作業員の安全を確保し、同時に近隣環境への騒音などの影響を最小限に抑える役割を果たします。

養生は、主に解体作業中に発生する騒音や粉じんの飛散を防止する目的で設置されます。

特に、周囲に住宅や施設が密集している地域では、防音対策として防音パネルの設置も検討することが重要です。

防音パネルは、通常の養生設備よりも高い防音効果を提供し、地域社会との良好な関係を保ちながら工事を進めることが可能になります。

一方、足場は作業員が安全に高所作業を行えるようにするために設置されます。

適切な足場の設置は、作業の効率を向上させるだけでなく、作業員の安全も確保します。

解体工事の前には、解体業者と共に、どのような養生や足場を設置するかを検討し、それに伴うコストも検討する必要があります。

これにより、安全かつスムーズに解体工事を進めることができ、近隣の方々への影響も最小限に抑えることができます。

流れ・手順③解体工事中の流れや手順

流れ・手順③解体工事中の流れや手順の詳細は以下です。

  • 瓦の撤去をする
  • 設備や内装材の撤去をする
  • 重機を使った解体をする
  • 地中埋設物の処理をする
  • 地中埋設物の処理をする
  • 細かいガラの撤去と整地をする
  • 工事現場の清掃をする

瓦の撤去をする

解体工事の初期段階で行う重要な作業の1つが瓦の撤去です。

この作業は通常、人の手によって1枚1枚丁寧に解体されます。

瓦の撤去においては、機械を使って一気に取り壊すことは困難であり、特にスレート瓦(セメント瓦)の撤去には注意が必要です。

スレート瓦にはアスベストが含まれている可能性があるため、撤去作業は慎重に行われる必要があります。

アスベストは人体に有害であるため、撤去した瓦は密閉性の高い容器に梱包し、適切に処分することが重要です。

設備や内装材の撤去をする

瓦の撤去作業が完了した後の次のステップは、設備や内装材の撤去です。

建物や家屋の窓ガラス、土壁、石膏ボードなどの設備と内装材を手順に沿って取り外していきます。

この段階では、主に手作業による撤去が行われ、機械を利用することは少ないです。

また、家電製品や家具などの残置物が存在する場合にも、このフェーズで撤去作業を実施します。

すべての設備や内装材、そして残置物の撤去が完了することで、次の解体作業に適切に移行することができます。

設備や内装材に関しても、分別解体が原則となっています。

異なる素材や材料ごとに分類し、それぞれ適切な方法で処分することが重要です。

この分別解体の過程は、環境への影響を低減し、資源の再利用を促進することに寄与します。

これらの作業は、解体の効率と環境保護の両立を図りながら進められる重要なプロセスとなります。

重機を使った解体をする

手作業による解体作業が完了した後、次は重機を使用しての解体作業へと移行します。

多くの人は建物や家屋の解体といえば、重機による力強い作業をイメージするかもしれません。

しかし、実際に重機を動かすまでには多くの準備と前置き作業が必要であり、これには数日を要することもあります。

重機による解体は、通常3日から5日程度を要し、建物の構造、面積、及び立地条件によって期間が変動することもあります。

この段階では、最も振動、騒音、そして粉じんの飛散が発生しやすく、これらの影響を考慮しながら作業を進めることが求められます。

解体作業を進める際には、周囲の環境や近隣住民への配慮が重要となります。

重機の操作は専門的な技術を要し、安全に、そして効率的に作業を進めるためには適切な計画と準備が不可欠です。

重機を使った解体作業は、解体プロジェクトを大きく前進させる重要なステップであり、作業員の技術と経験が求められる段階となります。

地中埋設物の処理をする

地中に埋設されている管やケーブル、基礎構造などの撤去は非常に注意深く行わなければなりません。専門の業者に依頼し、適切な機器を使用して地中埋設物の位置を特定した後、それらを安全に取り除きます。

細かいガラの撤去と整地をする

解体作業で発生した細かいガラや残存物を丁寧に撤去し、整地作業を行います。ここでの目的は、次の工程に進む前に安全で平らな土地を確保することです。

工事現場の清掃をする

安全で効率的な作業のため、工事現場は常に清潔で整理されている必要があります。日常的な清掃作業を行い、不要な物や廃材を適切に処理します。

流れ・手順④解体工事後の流れや手順

解体工事が完了した後の流れや手順は、以下のように進められます。

産業廃棄物の処理や搬出をする

解体工事で発生した産業廃棄物は、適切な方法で処理や搬出を行います。専門の廃棄物処理業者に依頼することも一般的です。

周辺道路の清掃作業をする

工事によって周辺道路が汚れている可能性があるため、清掃作業を行い、元の状態に戻します。

地鎮祭をする

新しい建物の建設に先立ち、地鎮祭を執り行うことがあります。これは新しいプロジェクトの安全と成功を祈願する伝統的な儀式です。

近隣住民へ解体工事完了の挨拶をする

近隣住民に対して解体工事の完了を通知し、今後の計画について説明します。これは良好な近隣関係を維持し、理解と協力を得るために重要です。

建物消滅登記の申請を行う

解体工事が完了したら、建物消滅登記の申請を行い、法的な手続きを完了します。これは地方の登記所で行われ、新しい建物の建設に向けての準備となります。